あんぽん

孫正義氏が好きか嫌いか、と問われれば、即、「好き」と言えるし、現代に生きる尊敬できるヒーローの一人だとも思う。でも、それは人それぞれがどうとらえようと構わないこと。

異端といわれる人ほど、既存勢力、とくに既得権益に乗っかった人には評判が悪い。当たり前。世の中は既得権益の受益者に都合よくシステムが組まれているので、彼らの主張を一般大衆も「正しい」ことだと認識する場合が多い。マスコミはすべてが既得権益者擁護なのが資本主義の正しい?姿。

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さらにさらに、孫氏が在日(帰化した日本人なので、この言い方はおかしいが)と聞いただけで、その主張に「いかがわしさ」が加速して加わってしまうのも、大衆心理。

だけど、彼の行動のどこが「いかがわしい」のだろうか? たぶん、自分に出来ないこと(やりたくないこと)を彼がしてしまうことに対する「やっかみ」なだけなんじゃないか。

3.11当時の田村市市長の言葉がわかりやすい。「・・いま孫さんの発言が注目されているのは、その発言が行動を伴っているからです。孫さんの発言は、最初から重みが違うのです。」

わたしもそう思う。

日本という国には、孫氏のその持てる力を発揮してもらうだけの土壌が無いのかもしれないし、このチンケな舞台では孫氏に役割は回ってこないのかもしれない。志もなく行動もしない政治家、作業員に化した腐れ木端役人には、孫氏をどう扱っていいのかわからないのだろう。自分に出来ない能力をどれだけ集めて使いこなすかが本当の国家のリーダーなのではないか?・・・もったいない・・・すごく勿体ない。

それにしても、在日という「マイノリティ」の壁を正面突破してきたパワーとそのルーツが、生々しく描かれた内容は秀逸。作者があとがきで、「人間を描く場合、その人物が絶対に見ることの出来ない背中や内臓から描く。それが私の人物論の基本的流儀である。」と書いていた通りのパワフルな描写が読む人間を惹きつける。また、「在日論」としても一つの確固たる偏りのない論理が展開されているように思う。

単行本が出たときから読みたかったけど、あえて文庫になるまで待っていてよかったなあ。多分、あの頃より少し冷静に読むことができたから。それでもずいぶん入れ込みました。それだけに・・・これだけのノンフィクションを描ける佐野氏が、「ハシシタ」問題あたりからおかしくなってしまったのはすごく残念。復活してほしいなあ。

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